海洋生物の調査研究
沖縄美ら海水族館では、オキゴンドウやミナミハンドウイルカ、シワハイルカなどのハクジラ類を数種類飼育しており、野生個体の保全に必要な情報の収集や生態を理解するため、飼育下での調査研究の実施にも力を入れています。
現在は、ハワイの研究機関等とも協力してオキゴンドウの調査研究を実施しています。実は、ハワイの一部海域に生息するオキゴンドウの個体群は、現在絶滅危惧に指定されており、135頭程しか確認されていません。そこで、この個体群の保全を計画するため、現地では、ドローンを使った体長、身幅の推定による健康状態の把握や、漁具による混獲防止対策などの調査研究の実施が急がれています。
沖縄美ら海水族館では、ハワイのオキゴンドウ研究チームと協力し、水族館でオキゴンドウの正確な体長、身幅を計測し、その後ドローンを使って、同じ個体の体長を測定することで、ドローンによる体長測定の実測値との誤差を把握し、野生個体のデータ補正に必要な情報を収集しています。また、血液や呼気を利用して、オキゴンドウの代謝率等を測定する調査も開始しています。
このように、野生下では収集が難しいデータや行動観察を飼育下の個体を対象に収集することで、野生下の個体の保全に役立てることを目指し、今後も国内外の研究者と協力して飼育下での調査研究にも力を入れていきたいと考えています。
沖縄美ら海水族館のオキゴンドウと調査実施の様子
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