海洋生物の調査研究
2020年11月26日に那覇空港の連絡誘導路北側の浅瀬にマッコウクジラが死亡漂着しているのが発見されました。マッコウクジラは世界中の海洋に広く分布しており、成熟すると体長は雄で19m、雌で12mに達する大型鯨類です。
今回の事例では、漂着現場の状況や空港の運用制限により、漂着直後に現場での解体作業や重機等を用いた処理が困難であったことから、一定の観察期間を設けた後に、空港敷地内へ埋設処理を実施することとなりました。
当財団では、関係各所と協力して、漂着発見から約2ヶ月間におよぶ鯨体の腐敗状況の観察から埋設処理に至るまでの詳細について調査を実施し、その結果を「令和3年度 沖縄ブロック国土交通研究会」で発表しました。これまで、鯨体放置過程における長期観察結果の詳細とそれに伴う処理方法は報告された事例はなく、本発表は優秀賞(イノベーション部門)を受賞しました。当財団では、今後も鯨類の保全と地域貢献を目的に、海洋生物に関する調査研究を実施していきます。
那覇空港に漂着したマッコウクジラ(体長12.1m)
岡部晴菜、狩野秀幸、玉城裕一、尾澤幸恵、小林希実 (太字:財団職員)
那覇空港に漂着したマッコウクジラ -腐敗の経過観察と鯨体の処理方法について-
沖縄ブロック国土交通研究会 (Okinawan bloc. Conference of Land, Infrastructure and Transport.)
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