海洋生物の調査研究
私たち哺乳類の胎仔は胎盤やヘソの緒を通じて母胎から酸素をもらっています。一方、胎生のツノザメはそれらの器官を形成せず、母胎から直接酸素を受け取ることができません。そのため、ツノザメの胎仔は子宮壁から子宮内の液体に溶け込んだ酸素を用いて呼吸をしていると考えられてきました。
今回、ツノザメ類の子宮のエコー検査と物理モデルの計算結果から、ツノザメ類胎仔の酸素の主要な供給源は子宮壁ではなく、子宮に外界から取り入れた海水である可能性が示唆されました。本研究はサメ・エイ類の胎生の仕組みに関して新たな仮説を提起するものです。
Taketeru Tomita, Charles F. Cotton, Minoru Toda
(太字:財団職員)
Ultrasound and physical models shed light on the respiratory system of embryonic dogfishes
Zoology
Copyright (c) 2015 Okinawa Churashima Foundation. All right reserved.