海洋生物の調査研究
飼育下繁殖プログラムは、タイマイを含む絶滅危惧種の保護のために世界中で行われています。しかし、飼育下のタイマイでは個体間の闘争が問題となり、攻撃による受傷部位が悪化し重篤な感染症を引き起こす可能性もあります。
本研究では、タイマイの攻撃的な行動を抑制できるかどうかを評価するために、(1)1頭で飼育、(2)岩を設置および(3)未設置時の水槽で2頭飼育した場合における攻撃行動、静止時間および血清中コルチコステロン濃度を測定しました。
本研究の結果から、岩設置時の攻撃行動は岩未設置時よりも有意に少なく、さらに静止時間について、岩設置時の方が有意に長くなりました。このことから、水槽内へ岩を設置することにより、タイマイの他個体への攻撃性や干渉は効果的に抑制できることが明らかとなりました。
Isao Kawazu, Miwa Suzuki, Konomi Maeda (太字:財団職員)
Rock installation reduces aggressive behavior in captive hawksbill turtles
Current Herpetology
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