1. DNAによる稚魚の同定方法に関する論文が掲載されました
沖縄美ら島財団総合研究所

海洋生物の調査研究

DNAによる稚魚の同定方法に関する論文が掲載されました

沖縄美ら島財団は、DNA解析を用いて、複数のハゼ類の同定に成功しました。ハゼの仲間は世界では2000種以上が知られる非常に多様なグループです。ハゼ類の稚魚は従来の形態学的方法では種同定が難しく、研究の障壁になっていました。
本研究では、ハゼ類の稚魚標本のDNA解析を行い、これまで稚魚の形態が明らかになっていなかった8種を含む13種の同定に成功しました。さらに、DNA解析が困難なホルマリン固定標本でも一定の条件を満たせば解析できる手法を示しました。この手法は、今後の生態系や初期生態の詳細な把握に貢献できると考えられます。

著者名

Nozomi Hanahara, Kei Miyamoto, Shin‑ichiro Oka (すべて当財団職員)

題名

Morphological and genetic identification of formalin‑fixed gobioid larvae and description of postflexion larvae of Paragunnellichthys sp. and Ctenogobiops feroculus

雑誌名

Ichthyological Research

論文リンク

https://doi.org/10.1007/s10228-020-00769-z

種同定されたハゼの例。
(左)ヒメシノビハゼの仔魚(上、体長8.0mm)と成魚(下、体長32mm)
(右)イソハゼの仔魚(上、体長8.5mm)と成魚(下、体長23mm)

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