1. ヤシガニの発音機構に関する論文が掲載されました
沖縄美ら島財団総合研究所

海洋生物の調査研究

ヤシガニの発音機構に関する論文が掲載されました

沖縄美ら島財団総合研究センターらの研究グループは、陸生で最大の甲殻類であるヤシガニが多様な音を発することと、その発音システムを明らかにしました。発音機構の解明は、X線の動画による非破壊的観察と、標本の解剖によって行いました。その結果、顎の奥にある顎舟葉という呼吸に関連する組織を使って発音していることがわかりました。また、実際にヤシガニが発音する音を録音し、さまざまなリズムや強さの音を出せることがわかりました。また、繁殖行動中には状況によって様々な音を使い分けていると考えられました。このことから、ヤシガニは積極的に音を出してコミュニケーションをとっている可能性が高いと推察されました。

著者名

Shin-ichiro Oka, Nozomi Kobayashi, Taku Sato, Keiichi Ueda, Maki Yamagishi(太字:財団職員)

題名

Sound production in the coconut crab, the largest terrestrial crustacean

雑誌名

Zoology

論文リンク

https://doi.org/10.1016/j.zool.2019.125710

ヤシガニ調査応援ページ

https://app.dandon.jp/dandon/user/events/dac7317dea6b7577ec2fc06f1c6ef30a5b1dc580e38dc77370f56d7b35ab4151

 
  • X線動画で発音の仕組みを観察しました
    X線動画で発音の仕組みを観察しました
  • 繁殖行動中の発音も記録しました
    繁殖行動中の発音も記録しました

参考単語
顎舟葉:scaphognathite

お問い合わせ先
総合研究所
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