海洋生物の調査研究
2019年3月5日に沖縄美ら海水族館で人工授精によって育成されたリュウキュウアユ1000匹が,名護市源河川に放流されました。これらは川の中~上流に広がって成長しますが,その生息範囲をできるだけ広げてあげることが健全な成長につながります。また,リュウキュウアユの河川内での行き来を円滑にすることは,ほかの魚に対しても生息範囲を拡大しやすくするといったメリットもあります。
源河川の下流から約5kmには,防災上重要な「砂防堰堤」という防災上重要な施設があり,大きな落差が生じています。通常ならばこの落差によって魚の行き来は遮断されますが,そうならないように「魚道」という構造物が設置されており,魚の行き来が可能となっています。しかし,この魚道が土砂などで閉塞してしまうと,その機能を十分に発揮できなくなります。そこで,3月下旬にスタッフ有志によって魚道閉塞の原因となる流木や土砂を取り除く作業を行いました。掃除前は閉塞して魚道から水があふれている状態でしたが,掃除後はあふれることなく魚道内を流れるようになり,本来の機能を発揮できる状態になりました。
総合研究センターでは,このような取り組みを通した環境保全活動も行っています。
掃除前は流路のつまりのために水が溢れ,魚を行き来させる機能が低下しています。
つまりの原因となる流木や土砂を取り除きました
掃除後は流路内に水が複雑に流れており,魚が登りやすい状態となりました
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