一般財団法人 沖縄美ら島財団(沖縄県本部町)の小林希実らの研究グループは、ザトウクジラの繁殖海域である沖縄周辺海域に来遊するザトウクジラの交尾や出産など繁殖行動の最盛期について、21年間にわたる調査で明らかにしました。本研究の成果は、Scientific Research Publishingのオンライン学術誌「Open Journal of Animal Sciences」に掲載されました。
発表雑誌
雑誌名
- Open Journal of Animal Sciences
論文名
- Peak mating and breeding period of the humpback whale (Megaptera novaeangliae) in Okinawa Island, Japan
著者名
- (一財)沖縄美ら島財団
総合研究センター 小林希実
総合研究センター 岡部晴菜
動物管理チーム サブリーダー 河津勲
魚類チーム 主任技師 東直人
水族館事業部長 宮原弘和
国立大学法人 東京海洋大学 鯨類学研究室 教授 加藤秀弘
(一財)沖縄美ら島財団 研究顧問 内田詮三
ポイント
- 1991年から2012年までの21年間、沖縄周辺海域に来遊するザトウクジラの調査を実施。
- ザトウクジラの尾びれ腹側の模様による個体識別法と行動観察により1284個体の雌雄を判別。
- 沖縄に来遊するザトウクジラの交尾行動は1~2月下旬に最盛期をむかえ、約1年の妊娠期間を経て、出産は2月中旬以降に多いことが推定される。
- 長期にわたる本調査は、地元住民の皆様やホエールウォッチング事業者の皆様はじめ、多くの方々のご協力のもと継続することができた。
- ザトウクジラは、沖縄でもホエールウォッチングの対象として注目されており、本研究の成果は、沖縄の観光産業にとって重要な位置を占めるザトウクジラの資源管理や保全活動に役立つと期待される。
代表研究者プロフィール
小林 希実(こばやし のぞみ):
2015年東京海洋大学大学院 海洋科学技術研究科 海洋環境保全学専攻 博士前期課程修了。2015年(一財)沖縄美ら島財団 総合研究センター採用。専門は鯨類の生活史、鯨類の音響行動学的研究。
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- 一般財団法人 沖縄美ら島財団
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