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  1. 目玉を守る!エイの目玉ひっこめ行動 その驚異の能力を世界で初めて科学で解明

プレスリリース

目玉を守る!エイの目玉ひっこめ行動 その驚異の能力を世界で初めて科学で解明

2015.12.08

一般財団法人 沖縄美ら島財団(沖縄県本部町)の研究グループは、エイの仲間であるトンガリサカタザメを用いてエイ類が眼を埋没させる仕組みを世界で初めて解明しました。眼が頭部の内側に埋没させることができる動物には、ほかにカエルやトビハゼなどがいます。本研究では、エイ類がこれらの動物以上に眼を埋没させる能力を持つことだけでなく、独自の方法で眼を埋没させていることを明らかにしました。この結果は、脊椎動物の眼を守る仕組みの多様性と進化を理解するうえで重要なものです。本研究の論文は、国際学術雑誌「Zoology」に掲載予定です。

発表雑誌

雑誌名

  • Zoology

論文名

  • Eye retraction in the giant guitarfish, Rhynchobatus djiddensis (Elasmobranchii: Batoidea):
    a novel mechanism for eye protection in batoid fishes (トンガリサカタザメの眼の引っ込め行動:エイ類独自の眼球防御機構)

著者名

  • (一財)沖縄美ら島財団 冨田 武照、村雲 清美、宮本 圭、佐藤 圭一、岡 慎一郎、上迫 春香、戸田 実 以上7名

掲載日

  • 未定

ポイント

  • エイ類は眼を頭部の内側に完全に埋没させることが可能で、眼球の移動距離は、ほぼ眼球一個分に相当する。この距離は現在のところ脊椎動物の中で最大である。
  • エイ類が眼球を埋没させるときに、「エイの特異な眼筋」が重要な役割を果たしている。
  • エイ類が眼を埋没させる仕組みは、他の目を埋没させる動物とは異なる独自のものである。
  • エイ類が眼を埋没させる能力は、海底に生息する中で眼を守るために進化したと考えられる。
エイの一種であるトンガリサカタザメの眼の出た状態
埋没した状態

エイの一種であるトンガリサカタザメの眼の出た状態(左)と埋没した状態(右)

代表研究者プロフィール

冨田武照(とみた たけてる):
2011年東京大学大学院博士課程修了。フロリダ州立大研究員を経て、2015年沖縄美ら島財団総合研究センター採用。専門はサメ・エイ類の機能形態学、形態進化学の研究。

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お問い合わせ先
一般財団法人 沖縄美ら島財団
経営企画課
沖縄県国頭郡本部町字石川888
TEL:0980-48-3649   FAX:0980-48-2200
電話での受付時間 10:00~17:00 月曜~金曜(祝日を除く)

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