プレスリリース
2020.09.25
一般財団法人沖縄美ら島財団(沖縄県本部町)では、糸満市、石垣島、伊江島、平安座島など、沖縄各地のサバニについて、その特徴や造船技術に関する調査を行っています。
サバニは明治時代に沖縄本島南部の糸満市で考案され、沖縄県内各地の漁場や漁法に合わせ多様化しながら各地に伝播しました。しかし、現在サバニの伝統的な造船技術を継承している方は県内に2名しかいらっしゃらず、地域ごとに異なる多様なサバニの造船技術を若手造船技術者が学ぶ機会は失われつつあります。
当財団では、サバニ造船技術者として県内最高齢となる嶺井藤一氏(90歳)監督のもと、同氏の孫である嶺井尚人氏(42歳)によるサバニ建造の様子を記録調査することで、奥武島のサバニ建造技術の継承に役立てて参ります。
奥武島のサバニは、潮の流れが穏やかな海域で使用することが多いため、糸満や他の地域のサバニに比べて、小型で喫水(水中に沈む部分)が浅く、船べりの反り返りが少ない独特の形をしています。
昭和5年生まれ。南城市奥武島出身。玉城尋常高等小学校初等科卒業後、家業の漁業に従事。並行して漁業用サバニの建造技術を習得、昭和30年頃に独立。以後、ハーリー用のサバニも含め、約200隻のサバニを建造。平成29年度「優秀技能者」として沖縄県知事より表彰。
昭和52年生まれ。南城市奥武島出身。県立南部商業高校卒業後、家業である漁業に従事。20年ほど前から祖父である藤一氏の手伝いを通して、ハーリー用のサバニの建造技術を学ぶ。伝統的な漁業用サバニを建造するのは、今回が初めてとなる。
資料ダウンロード | 地域の手わざを継承!!奥武島で「サバニ」建造始まる! |
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