普及啓発の取り組み
「首里城美術工芸品の現状とこれから」展は、これまで財団が実施した首里城美術工芸品の収集・復元・保存についての取り組みや得られた知見などを紹介する目的で開催した。また首里城火災の被害報告や今後の取り組み、首里城基金の活用についても展示を行い、併せて首里城公園の復興に向けての計画なども紹介した。
1)沖縄県立芸術大学附属図書・芸術資料館会場
(1)期間:令和3年10月22日~11月3日
(2)場所:沖縄県立芸術大学附属図書・芸術資料館
(3)内容: 財団のこれまでの取り組みや火災に関する方向などをパネルに纏めて紹介した。文化庁より助成を受けている伝承者養成事業については、実物の瓦や漆手板などの展示を行った。
2)首里城公園首里杜館ビジターロビー会場
(1)期間:令和3年10月22日~11月3日
(2)場所:沖縄県立芸術大学附属図書・芸術資料館
(3)内容:沖縄県立芸術大学附属図書・芸術資料館会場と同様のパネルで、首里城公園の来場者に向けてパネル展示を行った。
3)沖縄県立博物館・美術館 企画展示室
(1)期間:令和4年2月11日~3月13日
(2)場所:沖縄県立博物館・美術館企画展示室
(3)内容:実物資料や映像展示を含めた28件の資料を展示した。展示は、火災後初公開となる県指定有形文化財『白澤之図』(期間中複製と展示替えあり)や『苧麻白地鳳凰と扇牡丹文様両面紅型単衣子供衣裳』など絵画・書跡・染織・漆工品など幅広く展示を行った。陶磁器資料『呉須線牡丹文酒注』は、火災被害の修理を終えた資料としては初公開であり、修理の進捗も実物と併せて来場者へ報告を行った。
1)講演会「文化財修理の最前線」
令和4年2月12日(土)に「文化財修理の最前線」と題した講演会を、沖縄県立博物館・美術館博物館講座室で開催した。
講師は東京文化財研究所副所長の早川泰弘氏、琉球漆工藝舎代表で漆器修復師の土井菜々子氏、石川堂代表で表具師の當間巧氏の3名にお願いした。
首里城火災の特徴的な被害や、文化財修理の工程・方法など写真を交えて講演頂いた。
2)ギャラリートーク
令和4年2月12日(土)14:00、同年3月5日(土)11:00、13:00の計3回、展示室内を学芸員が解説するギャラリートークを開催した。
火災以降首里城基金への多額の寄付が県内外から寄せられ、また首里城復元を願う寄せ書きやアート作品なども寄贈されている。
復興を願う多くの方々に応えるためにも、修理・復元を継続的に進め、「首里城収蔵品パネル展」のような進捗状況をHPや展示会で報告していく計画である。
*1琉球文化財研究室
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