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  1. 4)沖縄美ら島財団 寄附講座
沖縄美ら島財団総合研究所

普及啓発の取り組み

4)沖縄美ら島財団 寄附講座

山本広美*1

1.はじめに

沖縄県における高等教育を支援することを目的に、平成27年度より県内の大学において寄附講座を開講している。昨年度に引き続き今年度も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、国立大学法人琉球大学では対面講義からオンラインに切り替え開講した。また昨年度は中止となった公立大学法人名桜大学でも、今年度より対面・オンラインのハイブリッド方式で講義を行った。

2.実施結果

1)実施内容
名桜大学では卒業単位に含まれる選択科目講座「沖縄理解特別講義」の一講座として前期に開講した。各講義は、海洋博公園、沖縄美ら海水族館、首里城公園などの施設管理や、亜熱帯性動植物および歴史文化の調査研究に携わってきた当財団の職員が講師となり、「沖縄の動植物と文化」各事業の成果等、具体的な事例を含めて解説、沖縄の自然環境および歴史文化への理解を促した。前期日程(令和3年5月~8月)で、全15回の講義を行い、そのうち15回で職員を派遣した。各回の講師と講義内容は表-1のとおりである。
琉球大学においては全学部生を対象とした選択科目講座「琉大特色 地方創生科目」として実施した。4月15日の第1回~6回までは対面で講義を行い、緊急事態宣言下での5月27日からの7回は感染拡大防止の観点から、オンライン形式の講義へ変更した。レポート等も全てオンラインにて実施した。
各講義は、海洋博公園、沖縄美ら海水族館、首里城公園などの施設管理や、亜熱帯性動植物および歴史文化の調査研究に携わってきた当財団の職員が講師となり、「沖縄の動植物と文化」に「産業振興」をテーマに加え、各事業の成果等、具体的な事例を含めて解説、沖縄の自然環境および歴史文化への理解を促した。前期日程(令和3年5月~8月)で、全15回の講義を行い、そのうち14回で職員を派遣した。各回の講師と講義内容は表-2のとおりである。

2)実施結果
名桜大学の講義は初めての対面・オンラインのハイブリッド方式であり、初めは接続などのトラブルがあったが、IT専門のアルバイトを雇うことで解決した。登録は32名で、欠席者も少なく受講態度も良好であった。リフレクションペーパーなどは大学の指定したアプリのみで対応せねばならず、学生との連絡調整に時間を要した。講義開催の体制やシステムについては次年度に課題が残る。
琉球大学では、昨年と同じく当初対面講義を想定しており、講義中の受講生同士の距離を十分に取ることを目的に人数制限を行った。そのため、学生登録数は、前年度から37名減の38名となった。遠隔講義に学生も慣れており、期間を通して欠席者も少なく、受講態度も良好であった。
新型コロナウイルス感染拡大の影響はまだ継続しており、来年度の実施にあたっても、遠隔・対面ハイブリッド方式など、講義体制を大学側と調整、連携をより強化し、学生への周知徹底から、講義の充実を図っていく。

3.外部評価委員会コメント

地元の大学への研究成果還元が行われたことは成果である。内容は自然科学から人文・民俗学にまたがっているようだが、受講生はあらゆる講義が理解できたか、また産業振興との関連で受講生の専門や資格、卒業後の進路希望との関連でどのような評価や感想があったか、裏付けデータがほしい(後藤顧問:南山大学 教授)。

表-1 名桜大学「沖縄理解特別講義」

表-2 琉球大学「沖縄美ら島地域資源活用論」


*1普及開発課

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