プレスリリース
2020.10.15
一般財団法人沖縄美ら島財団(沖縄県本部町)では、令和2年9月28日(月)より、サバニ造船技術者として県内最高齢となる嶺井藤一氏(90歳)監督のもと、同氏の孫である嶺井尚人氏(44歳)によるサバニ建造の様子を記録調査しています。
10月15日(木)現在、船体の側面となる舷側材(げんそくざい)をひねりながら曲げ、船の形に矯正する「矯め(ため)」の作業が行われています。手に伝わる感触や木が立てる微かな音を頼りに、木材を損なわないようにゆっくりと曲げていく「矯め」は、サバニ建造の作業全体を通して最もデリケートな工程です。
また、「矯め」の作業と並行して、船底の加工も行われます。
2枚の舷側材の間にチェーンを渡し、ターンバックル(万力)で締めこんで木材同士を引き寄せ、徐々に曲げていきます。
節の数や位置、木目の状態などが1枚ずつ異なる木材を、何日もかけて左右対称に曲げていくのは、造船技術者の腕の見せ所です。
昭和5年生まれ。南城市奥武島出身。玉城尋常高等小学校卒業後、家業の漁業に従事。
並行して漁業用サバニの建造技術を習得、昭和30年頃に独立。以後、ハーリー用のサバニも含め、約200隻のサバニを建造。平成29年度「優秀技能者」として沖縄県知事より表彰。
昭和51年生まれ。南城市奥武島出身。県立南部商業高校卒業後、家業の漁業に従事。
20年ほど前から祖父である藤一氏の手伝いを通して、ハーリー用のサバニの建造技術を学ぶ。伝統的な漁業用サバニを建造するのは、今回が初めてとなる。
※海洋博公園 海洋文化館(沖縄県本部町)では、糸満や伊江島、平安座島のサバニが展示中です。
地域ごとに特徴が異なるサバニをぜひ比較してご観賞ください。
資料ダウンロード | 奥武島で「サバニ」建造中!(第2報)木材を船の形へ。「矯め」工程開始! |
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