プレスリリース
2018.12.25
一般財団法人沖縄美ら島財団総合研究センター(本部町)の研究チームは、ガラパゴス諸島において野生のジンベエザメから卵巣の超音波撮影と血液中の性ホルモンの測定に世界で初めて成功いたしました。
ガラパゴス諸島最北端の島であるダーウィン島は、巨大なメスのジンベエザメが毎年同じ時期に出現する、世界でも極めて稀な海域です。調査プロジェクトである「Galapagos Whale Shark Project」には世界中の研究者たちが協力し、本種の生態調査を毎年行っています。
沖縄美ら島財団総合研究センターの職員がこのプロジェクトに参加し、当財団で開発した「水中エコー検査技術」や「水中採血技術」によって、世界初となる卵巣の観察や、血液中のホルモン分析に成功しました。この高度な技術によるジンベエザメの成熟判定は、今後の繁殖生態解明に寄与すると期待できます。今後も主要メンバーとして調査に参加し、野生ジンベエザメの保全研究を継続するとともに、水族館のジンベエザメの飼育および繁殖技術の向上を目指します。
この調査時の映像を12月22日(土)より、沖縄美ら海水族館内「サメ博士の部屋」にて放映しております。
≪ジンベエザメ≫
学名:Rhincodon typus
英名:Whale shark
全長約13mに達する世界最大の魚類。知名度の高さとは異なり、その繁殖生態はいまだ多くの謎に包まれている。1995年に台湾で水揚げされた巨大なメスのジンベエザメ(10.6m, 16t)のお腹の中から300匹の仔ザメが発見されて以来、新たな繁殖に関する知見は得られていない。確実な妊娠の証拠、交尾行動、出産などの報告が待ち望まれる。
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