1. 9)海洋文化に関する普及啓発事業
沖縄美ら島財団総合研究所

普及啓発の取り組み

9)海洋文化に関する普及啓発事業

宮城幸織*1

1.はじめに

(一財)沖縄美ら島財団が平成24年10月に公益法人から一般財団法人に移行し、定款の変更が行われ、海洋文化に関する調査研究・技術開発、知識の普及啓発事業を実施することが改めて定款に記載された。当センターでは平成26年度より組織体制を整え、第Ⅲ期中期事業において事業の推進を図ることを明記している。平成27年度は、国営公園管理部と連携し、海洋文化に関する学習会や外部団体が主催するイベント等での出展を行った。

2.海洋文化教室・外部団体主催イベントへの出展等の実施

1)目的

琉球列島・太平洋地域の島々に伝わる海洋文化に関する知識を社会に広く発信するため、海洋文化教室や外部団体主催のイベント出展などを行った。

2)内容

①海洋文化教室

年間4回の教室を開催した。琉球列島や太平洋地域の島々に伝わる海洋文化に造詣が深い方を講師として招き、海洋文化館内において実施した。各回の事業名と実施日は表-1の通りである。参加者数は計416名であった。

図-1 第2回海洋文化教室の様子
図-1 第2回海洋文化教室の様子
図-2 第4回海洋文化教室の様子
図-2 第4回海洋文化教室の様子
図-3 夏休みこども自由研究inコンベンションセンター2015における解説の様子
図-3 夏休みこども自由研究inコンベンションセンター2015における解説の様子

表-1 海洋文化教室一覧

 

内容

事業名

第1回

8月15日

金管アンサンブルコンサート

第2回

8月16日

海洋文化教室~海人について学ぼう!

第3回

11月29日

地球交響曲 ナイノア・トンプソン編上映会・龍村仁監督講演会

第4回

1月31日

映画『縄文号とパクール号の航海』上映会・関野吉晴教授講演会

第1回、2回の教室では、海洋文化館内の展示資料と同じ道具(割れ目太鼓や海人が使う民具等)を用いたワークショップ等を行い、参加者が体験しながら太平洋地域の音楽や沖縄の海人に関する知識を学ぶ機会を提供した(図-1)。

第3回、4回の教室では、海洋文化についてより意識の高い方を対象に、伝統的航海術等に関する映画の上映及び講演会を実施した(図-2)。海洋文化館の固定ファン層へ情報を発信することで、海洋文化についてより意識の高い方々が参加する講演会となり、新たなファン層やリピーターの獲得に繋がった。

②外部団体主催イベントへの出展

夏休みこども自由研究inコンベンションセンター2015において、海洋文化ブースを設置した。展示は「沖縄の海人」をテーマに、解説パネルや漁具の実物を用いた解説を行った。開催中は、海人の知恵に感心し、展示物を手に取って観察するなど、親子で学ぶ姿が見受けられた。



*1 普及開発課

 

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