普及啓発の取り組み
佐藤圭一*1
沖縄美ら島財団が共催し、第9回インド太平洋魚類国際会議(6月23日‐28日・沖縄コンベンションセンター)、および関連行事が開催された。この会議は、主に魚類の自然史、生態学、生理学、保護など主に基礎研究を扱った研究発表の場として、4年に1度開催されている。
今回の会議には世界各国から530名を超える魚類学者が集い、過去最大規模の開催となった。財団からも8題の発表を行い、研究成果を広く公表した。6月27日には、那覇おもろまちにてフェアウェルバンケットが催され、次回開催地がタヒチのパペーテに決定したことが紹介された。毎回参加している海外の研究者からも、最も運営がスムースに行われた大会であったと評価を受けている。
最終日の28日には、エクスカーションとして沖縄美ら海水族館見学ツアーが行われ、約150名の参加・関係者が水族館を見学した。
6月29日には、沖縄美ら海水族館イベントホールにて、サテライトシンポジウム“The filter feeding elasmobranchs: Unraveling their many mysteries”を開催した。本シンポジウムには、本大会からの参加者を含む66名が参加し、濾過採食板鰓類の生物学に関する講演と議論が行われた。この中で、ジンベエザメやマンタを飼育する沖縄美ら海水族館の取り組みが紹介され、各国の研究者にその成果と将来の展望を提示した。
更に、7月5日には、東京の国立科学博物館にて、魚類の多様性に関するシンポジウムも開かれた。レセプションには、魚類研究者でもある天皇陛下もご臨席され、各国の魚類研究者や、国際会議の開催に協力した団体の方々とご歓談なされた。当日は、経団連会長(当時)である米倉住友化学会長をはじめ、全員で会議の成功を祝った。
*1研究第一課
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