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ホーム総合研究センター平成29年度 事業年報 > 9)海洋文化館の利活用促進にかかる事業

沖縄美ら島財団総合研究センター[美ら島研究センター]

普及啓発の取り組み

9)海洋文化館の利活用促進にかかる事業

板井英伸*1

1.はじめに

太平洋島域や沖縄の海洋文化に関する展示を行っている海洋文化館の魅力を発信し、知名度の向上と利用促進を図ることを目的に、「海洋文化講座」と題し、島々の海洋文化を題材とした一般向け館内ガイドツアーおよびギャラリートークを実施した。実施にあたり、総合研究センターが行っている海洋文化に関する調査研究の成果を積極的に活用し、社会に発信した。

2.海洋文化講座の実施

今年度に実施した海洋文化講座は全10回(表-1)、参加者総数は150名であった。
また、本事業と関連し、7月23日には太平洋・沖縄の天体に関する伝承をテーマにしたガイドツアーを実施した。


写真-1 こだわりのガイドツアー

1)こだわりのガイドツアー

対象は高校生以上、年間実施回数は6回であった。各回、太平洋地域における人類拡散や島々に伝わる海洋文化(伝統的航海術や造船技術、海を視野に入れた信仰や社会のあり方など)をテーマに選び、海洋文化館の展示資料について解説する形で実施した(写真-1)。


写真-2 ギャラリートーク

2)ギャラリートーク

年間2回、開催した。やはり高校生以上を対象とし、どちらも沖縄伝統の木造漁船・サバニをとりあげた。1回目はその造船技術の復興を、2回目は操船技術の継承と発展をテーマに据え、それぞれサバニを建造している船大工と、サバニを使った長距離の航海を実施している人物を外部講師として招き、海洋文化館・交流ゾーンのステージでスライドや動画の上映を行うとともに、観衆も交えた対話を行った(写真-2)。


写真-3 工作教室(沖縄の子ども凧)

3)工作教室

主に親子連れを対象に、年間2回、実施した。1回目は総合研究センター参与の西平守孝氏を講師に招き、沖縄伝統の子ども凧・カーブヤーづくりを行った。意匠にはサバニやマーラン船など、沖縄の伝統的な木造船が描かれていた(写真-3)。
2回目は元名護市立博物館長・島袋正敏氏を講師に招き、オセアニア地域のカヌーの帆の製作技術を用いて、アダン葉を材料にしたコースター作りを行った。
なお、いずれの場合も海洋文化館そのものや、展示資料に対する興味を喚起することを意図して、開始前に普及開発課員による沖縄の船や太平洋の船、伝統的航海術などに関する30分程度の講義を行った。

3.成果と課題

それぞれが地域にネットワークを持つ外部講師を招聘したことにより、海洋文化館を核とする財団と地域との新たな連携を創出できた。本事業への参加者がリピーターとなった事例も確認され、今後も海洋文化館への新規利用者の誘致が期待される。今後の実施に際し、告知活動を強化して認知度の向上と更なる参加者の獲得を目指す。

表-1 平成29年度 海洋文化講座一覧


*1普及開発課

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