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ホーム総合研究センター平成29年度 事業年報 > 2)一般向け、専門家向け講習会・講演会の開催

沖縄美ら島財団総合研究センター[美ら島研究センター]

普及啓発の取り組み

2)一般向け、専門家向け講習会・講演会の開催

伊藝元*1・木野沙央里*1・前田好美1

1.はじめに

亜熱帯性動植物に関する知識の普及啓発の一環として、一般市民を対象とした「一般向け講演会・講習会」を開催した。また、ダイビング業者やエコツーリズム業者、調査研究者等に対象を絞り、専門的な内容で実施する「専門家向け講習会・講演会」を開催した。平成29年度の実施件数は一般向け講演会・講習会10件、専門家向け講習会・講演会8件であった。

2.実施結果

1)一般向け講習会・講演会(10事業)

(1)植物自然誌講座
「おとなのためのやさしい植物学講座(初級)(上級)」
講師:赤井 賢成(植物研究室)
実施日:平成29年12月16日、平成30年1月20日、2月24日
実施場所:沖縄県立博物館・美術館(博物館自習室)
実習や観察を交えて、植物の調べ方や標本の作り方等を学習した。計3回の連続講座として実施した。

(1)天然記念物シリーズ講演①
「諸志御嶽の植物群落」
講師:石野裕子(今帰仁村歴史文化センター)・赤井賢成(植物研究室)
実施日:平成29年9月24日
実施場所:今帰仁村諸志御嶽の植物群落
今帰仁村にある国の天然記念物「諸志御嶽の植物群落」を訪ねて、群落や植物相の特徴を学び、あわせて今も地域の人々と深いかかわりを持つ諸志御嶽の歴史や文化を学び学習した(写真-2,3)。

(2)天然記念物シリーズ講演②
「田港御願の植物群落」
講師:新城和治氏(元琉球大学教授)
実施日:平成29年11月4日
実施場所:大宜味村田港御願の植物群落
大宜味村田港にある国の天然記念物「田港御願の植物群落」を訪ねて、群落や植物相の特徴を学び学習した。田港御願は石灰質土壌のため独特の植物相が形成され、中でも県内でも珍しいムクノキやナガミボチョウジなど観察した(写真-4)。

(1)一般向け講演会「研究者による講演」
概要:沖縄美ら島財団総合研究センターの職員が文化財保全や復元、また動植物についての日頃の研究内容を含め講演を行った。

講師: 宮城奈々(琉球文化財研究室)
実施日:平成30年1月7日
場所:沖縄県立博物館・美術館(美術館講座室)
タイトル:一般財団法人沖縄美ら島財団所蔵の染織資料調査報告-織と染めのサイエンス-

講師:冨田武照(動物研究室)
実施日:平成30年2月24日
場所:沖縄県立博物館・美術館(美術館講座室)
タイトル:サメの赤ちゃん研究の最前線

講師:遠藤達也(植物研究室)
実施日:平成30年3月3日
場所:沖縄県立博物館・美術館(博物館実習室)
タイトル:植物によって人のストレスは改善できるのか~オフィスにおける調査から~


(2)総合研究センター活動報告会「美ら島再発見~動物、植物、琉球文化から迫る~
概要:沖縄美ら島財団総合センターの職員による沖縄の希少な動植物の保全、文化財保全・復元など、社会的ニーズを踏まえた様々な研究成果について発表した。
実施日:平成29年12月23日
場所:沖縄県立博物館・美術館(博物館講座室)

発表者:泉 千尋(普及開発課)
タイトル:沖縄美ら島財団・総合研究センターの教育普及活動~沖縄の美ら海・美ら島を未来に引き継ぐために~

発表者:久場まゆみ(琉球文化財研究室)
タイトル:琉球料理の継承~“琉球料理 美榮”を中心として~

発表者:佐藤裕之(植物研究室)
タイトル:新しい花『ちゅらら』~絶滅危惧リュウキュウベンケイの再発見、そして新品種の開発~

発表者:岡 慎一郎(動物研究室)
タイトル:外来魚ティラピアの不妊化による駆除の試み~古き良き沖縄の川を取り戻すために~

(3)琉球玩具への招待6「張り子・旗頭・凧を作ろう」
講師:西平 守孝(財団参与)
実施日:平成29年10月7日、10月14日、11月4日、11月11日
実施場所:沖縄県立博物館・美術館 博物館実習室
沖縄の伝統的な玩具のうち、張り子・旗頭・凧の3種を取り上げた。参加者は、3種の玩具の中から1種選択し、実際に作製した。全4回の連続講座で全工程を行い、作成した玩具の品評会を行った。どの参加者も積極的に参加する様子が見られ、時間の許す限り作品数を増やしていた。


  • 写真-1「おとなのためのやさしい植物学講座」
    実施の様子


  • 写真-2「諸志御嶽 専門家による解説」実施の様子


  • 写真-3「諸志御嶽植物観察」実施の様子


  • 写真-4「田港御願の植物観察」の様子


  • 写真-5「琉球玩具への招待」の様子

2)専門家向け講習会・講演会(3事業)

(2)サンゴシンポジウム「サンゴの移植⑫-サンゴの移植活動と白化現象-」
実施日:平成29年12月7日
実施場所:名桜大学学生会館SAKURAUM6階
共催:名桜大学総合研究所
後援:沖縄県、沖縄県サンゴ礁保全推進協議会、日本サンゴ礁学会サンゴ礁保全委員会

下記9題の講演を行った。

  • 西平 守孝 (沖縄美ら島財団総合研究センター):サンゴの移植と白化現象における考え方―サンゴの移植⑫の趣旨説明をかねて―
  • 中野義勝(琉球大学瀬底研究施設):白化時代のサンゴの移植を考える。
  • 比嘉 義視 (恩納村漁業協同組合):恩納村にけるサンゴの海を育む活動
  • 横倉 厚(株式会社エコー):サンゴ移植場所における生物群集の変動
  • 酒井一彦(琉球大学瀬底研究施設):座間味阿真ビーチ移動サンゴ群集と棲み込み魚類群集:2017年の現状
  • 吉田 稔(有限会社 海游):八重山におけるサンゴの産卵と移植などの取り組み
  • 山里 祥二 (NPO法人コーラル沖縄):2016年 の白化現象-植付け3海域での比較-
  • 高嶺翔太(沖電開発株式会社):植付けサンゴの白化
  • 川崎貴之 (株式会社エコー):竹富南航路整備事業で移設したサンゴの白化状況の報告
  • 上原 直(グリーイングコーラル):サンゴの白化、サンゴ保全に何が必要か
  • 猪澤也寸志(エコガイドカフェ):白化回復サンゴをドナーとした海面養殖と移植計画
  • 司会者講演:鹿熊信一郎(海洋深層水研究所):サンゴ幼生の供給基地造成

講演会場の一角に展示スペースを設け、4団体からのポスター等の展示も行った。
講演後に行われた総合討論では「サンゴ礁保全におけるサンゴ移植の在り方、将来に向けて」を議題として、活発な意見交換が行われた。

(3)サンゴワークショップ「サンゴの分類と同定2018」
講師:西平 守孝(財団参与)、山本 広美(動物研究室)、野中 正法(総合研究センター統括)
実施日:平成30年3月22日-25日
有藻性サンゴ類の属レベルの分類と同定技術を習得することを目的に、日本に分布する約80属の骨格標本およそ800点とテキスト、スライドを用いて、各属の骨格の特徴や同定する際の着目点について学習した。近年、イシサンゴ類の分類体系が大幅に変更されたため、従来の体系と対比させながら解説を行った。同定スキル確認のために同定スキル習得度確認テストを開催2日目と最終日の計2回行った。


  • 写真-6「サンゴシンポジウム」実施の様子


  • 写真-7「サンゴワークショップ」実施の様子


*普及開発課

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